2月25日に行われた第23回演奏会を節目として、ピアニストの内平麻里先生が、ご事情により退任されることになりました。1993年に旧姓・志村麻里先生として松原との活動を始められてから、25年の長きに渡って活動を支えてくださいました。
内平先生との共演は、松原混声の65年間のピアニストとの共演の歴史の中でも最多の50回を数えています(第23回演奏会パンフレットに掲載したランキングより)。また、清水敬一指揮・松原混声合唱団との初演作品には、2000年/信長貴富《新しい歌》、2003年/松本望《やわらかいいのち》、2012年/新実徳英《決意》(各混声版)などがあります。
また、昨年、全日本合唱連盟から感謝状をいただく所以となった朝日作曲賞の演奏審査では、毎回ピアノ付きの候補曲の伴奏を担当されただけではなく、日々の練習で松原混声を支えてくださいました。いつも歌い手の気持ちを察してガイドしてくださる内平先生は、短期間で演奏会1本分にもあたる分量の新作を仕上げるという仕事の、とても強力なパートナーでした。
晋友会としての活動の中で弾いていただくことも数多く、国内外の指揮者とのピアノ合わせをご担当いただくこともありました。指揮者がその演奏をウィーンフィルのようだと評したり、「(自分の拠点に)連れて帰りたい」と言われたりしたことも。数多くの本番を重ねる中で、内平先生のピアノはいつも私たちの大きな助けとなってくださいました。
それほどの実力の持ち主なのに、先生というよりも、いつも一緒にいるひとりの仲間、身内として、松原混声に寄り添っていてくれた「うっちーさん」。これからは聴き手として見守ると仰ってくださいました。毎週1~2回は顔を合わせていたのにあまり会えなくなるのは本当に寂しいですが、ご心配をかけないよう、私たちもしっかりやっていきたいと思います。これまで本当にありがとうございました!
内平 麻里 (うちひら・まり) 練習ピアニスト(1993~2018)
桐朋学園大学ピアノ科卒業。同大学声楽科伴奏研究員修了。合唱などとのアンサンブルを中心に活動。1993年より松原混声合唱団の練習ピアニストを務める。同年より朝日作曲賞審査演奏において長年にわたり共演。清水敬一指揮・松原混声合唱団とは2000年に信長貴富《新しい歌》、2003年に松本 望《やわらかいいのち》、2012年に新実徳英《決意》(各混声版)を初演したのをはじめ共演多数。