つぶてソングの集いと松原
& 新実徳英先生のプログラムノート

松原混声は、約2週間後の4月29日に「つぶてソングの集い」に参加します。


つぶてソングの集い<復興と希望を歌う>
第11回 音楽の架け橋 ~10年の歩み~
2022年4月29日(金・祝)14:00開演(13:20開場)
第一生命ホール 全席指定 2,000円
チケットのご購入▶ teket – 第11回 つぶてソングの集い ~10年の歩み~


「つぶてソングの集い」は、2011年3月11日に発生した東日本大震災の直後に、作詩・和合亮一/作曲・新実徳英により誕生した、全12曲の「つぶてソング」を歌うことを軸に開催され続けてきたイベントです。松原混声は、まだ合唱曲になっていなかった斉唱版の「あなたはどこに」を新実先生の指揮で歌って動画をYouTubeで公開(2011年6月)したことから始まり、杉並(同10月*)、鎌倉・建長寺(2012年3月11日)、東京・津田ホール(同11月)、南相馬(2013年3月*)、鎌倉芸術館(2014年7月)、福島(2015年3月*)、杉並(2017年3月*、2018年4月*)、南相馬(2019年4月*)と集いに参加して歌い継いできました。( * は「つぶてソングの集い」プロジェクト主催、無印は関連イベントです)

その間に、同じく和合先生と新実先生による組曲《決意》が生まれて混声版を初演し、混声合唱版《つぶてソング 第1集》《つぶてソング 第2集》と合わせて、松原混声の重要なレパートリーのひとつとなっています。

2015年に福島市音楽堂で参加した時の記事も本サイトに掲載していますので、よろしければご覧ください。▶ 松原混声、福島へ

その後、2020年にも福島での参加を予定していましたが、新型コロナの感染拡大で集いが中止になり、2021年には開催されたものの東京から福島への大人数での移動は叶わず、演奏動画を撮影してのビデオレターでの参加となりました。東日本大震災は、未曾有の大災害と称されることも多く、福島第一原子力発電所の事故とともに、想定していた備えをはるかに超える災害となってしまったわけですが、その後に、新型コロナ感染症の拡大という、人が集って想いを伝えあう機会すら奪われ、合唱そのものがハイリスクな活動と見られてしまうような事態がこんなに長く続くとは、こちらも全く予想できないことでした。

今回、この10年余り松原混声の活動の中核のひとつに据えられてきた「つぶてソングの集い」に、3年ぶりに出演できることになり、やっとこの場に帰って来られたという気持ちです。歌で想いを伝えられるということが当たり前ではなくなっている今、集いを開催するために多大なご努力を払ってくださっている、プロジェクト代表の浜中康子さんを初め、主催者の皆様に感謝申し上げます。

4月29日は、ぜひ第一生命―ホールにお越しください。震災の記憶を風化させないという思いを多くの皆様と共にしたいという気持ちとともに、合唱だけなく、テノール 櫻田亮さんの独唱、小林美恵さんによるヴァイオリン・ソング・ブックの演奏など、多様な新実徳英先生の音楽をお楽しみいただける機会としてもお薦めいたします。上にも書きましたが、チケットは全席指定で2,000円、teketでお求めいただけます。▶ teket – 第11回 つぶてソングの集い ~10年の歩み~

新実先生のWebサイトでは、プログラムノートが先行公開されています。お許しを頂きましたので、一部引用させていただきます。

…〈つぶてソング〉全12曲、この存在が過去形で語られる日を待ち望んでいるのですが、一向にその気配はなく、あろうことかとんでもない事態が起こり、「あなたはどこにいますか… あなたの心は行き場を失っていませんか…」や「なぜ生きる」という言葉・歌が別な文脈で意味を持ち始めたりしています。(中略)そんな中にあって、今こそ音楽・歌に希望を託したい、歌から力をもらいたいと願うのです。いや、音楽こそが僕たちを救ってくれるのだと思うのです。…

新実徳英公式Webサイト https://tokuhideniimi.com/

新実先生のお気持ちが伝わる全文は、こちらからご覧ください。▼